こころの病気「社会不安障害」
人前でスピーチしたり、字を書いたりすると誰でも緊張する。でも、それが苦痛で会社や学校に行けなくなるなど、明らかに日常生活に支障を来たすようになっているとき、それは性格の問題ではなく社会不安障害(SAD)という心の病気にかかっている可能性がある。米国などの調査では、この病気で悩んでいる人は8人に1人という多さだ。日本ではよく似た病気として対人恐怖症が知られており、そのうち緊張(軽症)型は症状が一致するという。
症状が現れるのは、日常のちょっとした場面だ。社内の会議でプレゼンテーションをするとき、結婚式で記帳をするとき、昼ごはんをみんなで食べるとき。そんな日常の何でもない出来事で、不安や恐怖を感じてしまう。その場にいると、頭の中が真っ白になり、顔が火照る、手足や全身が震える、激しく発汗する、吐き気や目まいがするなど症状がでる。
これらの症状は誰でも一度や二度は経験すること。多くの人はやがて慣れるに従って元気になっていく。これに対し、社会不安症の人では震え、発汗などの症状が極めて強く「プレゼンの際、手から汗が滴り落ちる人もいる」こうした症状は長く続き、しかも事前に出てくることから、そうした場面を避けようと、学校や社会に行けなくなる人もいる。なかには人前で字を書くのが苦痛で、受付で記帳が必要な結婚式や葬儀に一切出たことがないというケースもみうけられる。
発症のきっかけや年齢は人によってさまざまだ。「小学校の時、先生から急に当てられて」「就職後、初めての会議での挨拶」など。それまで活発だった子どもが、発症後、引きこもりがちになってっしまうこともある。精神疾患の中ではうつ病に次ぐ多さだという。最近ではちょっとしたことでも人前で話すことを要求されるなど、人前での手や声の震え、この症状が原因で恋愛や結婚ができなかったり、転職を繰り返したりと、人生そのものがマイナスなることも。性格の問題とあきらめず、きちんと取り組むことが大切です。「治る」と知ることが大事です。リラックス訓練にはバイオフィードバックトレーニングが有効です。
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